筋トレにストレッチは必要でしょうか?
結論は筋トレの開始前、終了後の両方に必要です。
ストレッチは、身体の柔軟性を高めて可動域が広くなり怪我の予防になるため必要です。
筋トレ前に行うストレッチは、競技能力が低下すると言われていますが、本当のところはどうなんでしょうか?
また、筋トレ後に行うストレッチにはどのような意味があるのでしょうか?
この記事でわかること
- 筋トレにストレッチが必要な理由
- 筋トレ前後のストレッチの役割
- ウォームアップの重要性
もくじ
筋トレにストレッチはなぜ必要なのか?
私が学生時代の頃の部活は、日本人らしく全員でランニングを行い、その後、全員で円になってストレッチをしていました。
年齢も10代と若く、昼休みもサッカーでグランドを走りまくり、夕方は部活を行っていたため、柔軟などしなくても身体は十二分にほぐれていました。
いつでも、どんな時でも、寝起きでも、最初からフルパワーがだせる状態でした。
当時は、ストレッチなんて何の意味があるのか?まったくもって、意味がわかりませんでした。
それはそうです。やってもやらなくても、最初から100%のパフォーマンスが発揮できたわけですから。
今、当日を振り返って、現在の頭脳で冷静に判断しても、あの状態ならストレッチはいらないと思います。
ただし、あれから数十年がたった、現在はそうはいきません。
普段は会社員として勤務しており、朝から晩まで1日中座って、ディスプレイとにらめっこです。いわゆるデスクワークです。
私は週に4回ジムに通うものの、筋トレは1回せいぜい1.5時間ていどのため、週に6時間の運動量になります。
1日24時間を1週間におきかえ、時間換算すると24時間×7日で168時間になります。
168時間のうち、私が運動している時間は、たったの6時間です。つまり全体の3.5%しか運動をしていないのです。
具体的に計算すると、恐ろしいぐらいの運動量の少なさです。週に4回もトレーニングしてこの程度です。
このような状況ですと身体の柔軟性がなくなるのは、当然ではないでしょうか?
柔軟性がない状態で、いきなり筋トレを行うと非常に危険です。
重量が軽ければまだ良いですが、それなりに重い重量になれば、怪我ととなり合わせでトレーニングをするようなものです。
かなり前の話です。
いきなりショルダープレスを全力で行い、右肩を壊したことがあります。
肩の故障はプレス系全般に影響があり、胸と肩のトレーニングが、全力でできない期間が随分長く続きました。
怪我は計画通り筋トレができなくなるため、怪我の対策は大変重要です。
怪我予防のために、可動域を広げ柔軟性を高めるストレッチは大変おすすめいたします。
ストレッチは筋トレ前後でどちらがおすすめか?
結論:「筋トレ開始前」と「筋トレ終了後」の両方ストレッチすることをおすすめします。
筋トレ前のストレッチ
筋トレ前のストレッチは競技能力が落ちるといわれていましたが、最新の研究結果(静的ストレッチ)では低下はまねかないようです。
ストレッチには柔軟性を高め、可動域を広げる効果があるため怪我予防につながります。
そして、なによりも筋トレ前にストレッチをしたほうが、パフォーマンスが良くなることを私自身経験しているためです。
実際にストレッチを行わず「ウォームアップ」を開始すると、自分のイメージどおりのフォームで行うことができません。
これは身体に柔軟性がなく、イメージとおりの稼働範囲まで身体が動かないためです。
なにせ、1週間の内、たったの3.5%しか運動していないため、当然といえば当然です。
スクワットでは深くしゃがむと前後のバランスを崩したり、肩関節が固くバーを肩甲骨にうまくはさみこめないなどです。
ベンチプレスでは、脚の位置が所定の場所に設置しずらいことや、アーチが苦しく感じたりします。
このままの状態でセットを続けるとフォームが安定せず、怪我のリスクも増えてしまいますので、筋トレ前は柔軟性向上とパフォーマンス向上のために、ストレッチすることをおすすめします。
筋トレ後のストレッチ
ストレッチには柔軟性をあげる他に、身体の疲労物質を軽減する効果もあります。
筋トレ後は、使った筋肉が固く萎縮していますが、ストレッチを行うことで血液の循環が改善されます。
血液の循環がよくなると、栄養や酸素が傷ついた筋繊維に運搬されるため、傷の修復が促進されて疲労回復が早まります。
つまり、筋肉痛の回復が早くなるため、効率よくトレーニングをすることが可能になり、結果的に筋肥大を促進できます。
以上のことから、筋トレ「開始前」と「終了後」のストレッチはおすすめいたします。
特に筋トレ前のストレッチは、トレーニングへのパフォーマンスに大きく影響がでるため、優先して取り組みしたいですね。
もし、忙しくて可能な限り時間を節約したい人は、「筋トレ終了後」のストレッチは割愛しても良いかと思っています。時間がない人は、時間の作り方記事を参照ください。
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筋トレ終了後のストレッチのかわりに、BCAA(サプリメント)を摂取することで疲労感、筋肉痛を軽減することも可能です。
BCAAには、その他にも筋肉分解(カタボリックな状態)の抑止や、筋肉合成(アナボリックな状態)の促進など筋肉を成長するために重要な役割を担うサプリメントなので、私はかかさずとっています。
特に減量中はカタボリックな状態に陥りやすいので、重要度がますます高くなるサプリメントですね。
疲労回復、筋肉痛軽減、筋肉分解を防ぎ筋肉合成を促進するBCAAはなかなか、おすすめです。
ウォームアップはいるのか?
結論:ウォームアップは絶対に必要です。
ストレッチ後でも、いきなり本番重量でセットを組むのは無謀です。
初心者のころは、扱う重量も低めのため、あまり気にならないですが、重いフリーウェイトを扱う場合は、相応のウォームアップが必要になります。
その理由は次のとおりです。
集中力アップ
私はフリーウェイトでの筋トレをおすすめしていますが、フリーウェイトを扱う場合は大変な集中力が必要になります。
ウォームアップは本番セットに向けて、徐々に重量をあげていくものですが、肉体的な効果以外に集中力も研ぎ澄まされていきます。
フリーウェイトはセーフティバーがあるとはいえ、本能的に危険予測が働き、真剣になってしまうものです。
100%の筋力を出力
いきなり100%の筋力を出力することはできません。
対象の筋肉を目覚めさすような感覚です。徐々に重い重量をあげていけば、徐々に力がわきでるようになります。
特に1種目は顕著にあらわれます。
本番セットにそなえて力をセーブしすぎてウォームアップするとかえって、力がだしきれないものです。
これはやってみると効果がわかりますが、勿体ぶらずにウォームアップは本番に近い重量まで、徐々にあげていきましょう。
段階的に筋繊維を動員することにより、重い重量に筋繊維を順応させていきます。
ここまでウォームアップをすれば「集中力」と「肉体的」準備が整いますので、100%の力を出力できるようになります。
事前ストレッチとあわせ行えば、柔軟性も高まっているため、筋肉に刺激が入りやすく効きやすくなります。
具体的なウォームアップ方法
ウォームアップ時にはフォームの確認もするようにしましょう。
ウォームアップの適切な重量については1RMを基準に考えます。
1RMとは正しいフォームで1回だけ挙げることができる最大重量のこと。
セット数は1種目は4回、2種目以降は1回で十分です。
この前提は分割法を利用した場合になります。
分割法を利用しない場合は、部位ごとの初回セットは4回が妥当です。
バーベル種目の場合はバーだけを使い、フォームの確認をしながらウォームアップを開始しましょう。
筋量を伸ばすトレーニングは1RMの67%〜85%(15回〜6回)が効果的な回数になります。
ベンチプレス1RMが100kgの場合
仮に80kg×8回(1RMの80%)で本番セットを組む場合は、私の経験上、以下のウォームアップ内容をおすすめします。
1回目:1RMの60%で10回 60kg×10
2回目:1RMの70%で 5回 70kg×5
3回目:1RMの80%で 2回 80kg×2
4回目:1RMの90%で 1回 90kg×1
本番 :1RMの80%で8回 80kg×8を3セット
ウォームアップ4回目で90kgの重量を身体が記憶するため、80kgは非常に軽く感じます。この方法は大変有効なので、ぜひ試してください。
追い込みは絶対におこなわない。
あくまでのウォームアップになります。
まとめ
筋トレ前後のストレッチの有効性とウォームアップの重要性は伝わりましたでしょうか。
ご自身のパフォーマンスを100%引き出して筋トレを行い、効率よく結果をだしていくのが得策かと思います。
ストレッチは少々面倒くさいですが、時間のかかるものでもないので積極的に取り入れたいですね。
ウォームアップについては、怪我予防、パフォーマンス発揮のために、必ず実践するようお願いします。
それでは、筋トレがんばりましょう!